だが私は歌と出会ってからは神への信仰心は薄れ、私は歌があれば幸せだったから、そういう事に関しては冷めている。
だから雪乃には正直に話した。
「お御堂でこんな事言うのも何だけど…正直信じてないかな。何千年も前に死んだ人だし、本当に神様がいるなら戦争なんて起きないだろうし、神に祈って願いが叶うなら私はとっくに聖歌隊に入隊してる」
「夏季らしいわね」
「雪乃は信じる?」
「そうね…」
フッと宙を見上げる雪乃を、ステンドグラスから差し込んで来る夕陽が照らす。
「私は信じるかな」
「どうして?」
「私達人間が生まれたのもそうだし…。私にこの声をくれたのも神様からのプレゼントだと思ってる。そのおかげで、こうして夏季とも出会えたしね」
「雪乃…」
雪乃は白い。出会った時から今この瞬間も、雪乃は白い。
だから雪乃には正直に話した。
「お御堂でこんな事言うのも何だけど…正直信じてないかな。何千年も前に死んだ人だし、本当に神様がいるなら戦争なんて起きないだろうし、神に祈って願いが叶うなら私はとっくに聖歌隊に入隊してる」
「夏季らしいわね」
「雪乃は信じる?」
「そうね…」
フッと宙を見上げる雪乃を、ステンドグラスから差し込んで来る夕陽が照らす。
「私は信じるかな」
「どうして?」
「私達人間が生まれたのもそうだし…。私にこの声をくれたのも神様からのプレゼントだと思ってる。そのおかげで、こうして夏季とも出会えたしね」
「雪乃…」
雪乃は白い。出会った時から今この瞬間も、雪乃は白い。


