マリア教会

「まだそんな事を言うの…。あなたの大切な友達やナンバーⅦがどうなってもいいのね?」
「……」
その言葉の意味が一瞬分からなかったが、ナンバーⅥがご丁寧に説明してくれた。意地悪な、不気味な笑顔を浮かべて。
「あなたの友達…詩織と言ったかしら?確か守護隊の隊長を目指しているのよね?その夢があなたのせいで奪われたらどう思うかしら?」
「……」
「ナンバーⅦも近々国外へ視察に行くそうよ。無事に帰って来られればいいけど…」
なぜそんな事を言うのかまだレイラには理解出来なかったが、ナンバーⅥの不敵に微笑む顔を見て一瞬で理解した。
この女は、自分が持っている権力を全て使ってでもレイラを離さないつもりだ。自分の友を犠牲にしてでも…。