ナンバーⅥが視察に出掛けた次の日の深夜、レイラは今日の仕事を終えて自分の部屋に帰って来た。
ナンバーⅥがいなくても仕事は山のように来るが、Ⅵがいないほうが仕事もしやすくて気が楽だった。本当はこんな事思っちゃいけないのだが、この二日はとても楽だった気がする。
「明日帰って来るな…」
予定通りに行けば明日の午後には帰って来る。帰って来てどうなるか検討もつかないが、なるようにしかならないだろう。ナンバーⅦが上手く言ってくれればいいが…。
「考えるのは明日だ」
そう思いレイラが片付けを始めた時、深夜だというのに扉が乱暴に開かれた。そこにいたのはナンバーⅥ。
「Ⅵ?お帰りは明日じゃ…」
レイラの頭に危険信号が灯る。


