マリア教会

こんな事は直接マリアに言うべきなのだが、そんな勇気もなく、とりあえずナンバーⅦに言ってみた。ナンバーⅦはナンバーⅥと仲が良いようで、レイラが側近になったばかりの頃は色んな事を教えてくれて話しやすい。
「急にどうしたの?」
驚きを隠せていないナンバーⅦが聞いて来る。ナンバーⅦにはレイラとナンバーⅥが上手くやっているように見えただろうから、驚くのも無理はない。
レイラは少し顔色を落とし、
「最近ナンバーⅥの様子がおかしくて…もう付いて行けないんです…」
親友との約束は果たせなくなるが、詩織も無理はするなと言ってくれた。だから、もう我慢したくない。我慢出来ない。
「何があったの?」
目に涙を浮かべるレイラにナンバーⅦは静かに聞いて来た。そしてレイラはナンバーⅦにナンバーⅥの異常とも言える行動を全て話した。