マリア教会

すっかり怯えてしまったレイラだが、ナンバーⅥがいつまで待っても声を出そうとしないので、レイラはゆっくりナンバーⅥに近付く。
｢あの、Ⅵ…？｣
レイラがナンバーⅥの顔を覗き込もうとした瞬間、ナンバーⅥは顔を上げレイラの頬をパンッと平手打ちした。
｢え？｣
突然頬を思いっきり叩かれ呆然とするレイラに、ナンバーⅥがまた冷たい眼を向ける。
｢今後、誰とも話しをしないで｣
｢は？｣
この人は何を言ってるんだ？自分が言った意味を理解してるのか？
ナンバーⅥの言葉を理解出来ないレイラが目を丸くしていると、ナンバーⅥは苛つきながらまた言った。
｢私以外の人と話しをしてはいけない。いいわね｣
もう一度言われたが、やはり理解出来ない。だがレイラは、
｢はい…｣
ただ返事をするしかなかった。
そして、ナンバーⅥへの不安は募るばかりだ。