マリア教会

まあ、ナンバーⅥはそれでレイラを責めたりしないが、それでももっと成長したい。今のままで満足したくない。
「Ⅵに聞いてみれば?」
新たなおにぎりに手を伸ばしながら詩織が気楽に言った。守護隊は体力が大事だが、一度にそんなに食べて大丈夫なのか?だがそんな事は置いといて、レイラも食後の缶コーヒーを飲みながら言う。
「聞いたよ。聞いたけど…」
『子供じゃないんだから一人で行けるわ』
「だってさ」
レイラがそう言うと詩織は「そりゃそうだ」と笑った。
人が悩んでるのに何笑ってんだ。そう思う反面、久しぶりに見る詩織の優しい笑顔に少し不安が消える。
「私もそう思うけど、私が見れない所でどんな仕事してるのか見ておきたいじゃない。将来の為にも」