ナンバーズの側近と言えば、ナンバーズの傍で働き支える役目。そこで頑張れば将来幹部になれる可能性も出て来る。
しかし、なぜ卒業したばかりの私が…。
「詳しい事はナンバーⅥに聞いて」
笑顔で言い残し、シスターは行ってしまった。
「ちょ、ちょっと…!」
廊下にはレイラの声だけが虚しく聞こえ、レイラはため息を吐いた。
一人その場に残されたレイラは、一度大きく深呼吸し扉に向いた。ナンバーズの呼び出しを無視する事なんて出来ないし、する勇気もない。
諦めたレイラが扉を二回ほどノックすると、中から返事が返って来た。
「どうぞ」
落ち着いた低い声。
その声を聞いた瞬間緊張がピークに達し、今すぐに逃げたくなったがもう逃げる事は出来ない。
レイラは決意を固め、扉を開いた。