午後の音楽の授業が終わり小夜が教室に戻って来ると、小夜の机にチョークで辛辣な言葉が書かれていて、机の周りには小夜の教科書やノートが破られて散乱していた。
小夜は机の前に立ち、
「これ…誰がやったの…?」
だがクラスメートはそれが見えていないかのように、楽しそうにお喋りしている。
その光景に小夜の我慢が限界に達した。
いくら何でも酷すぎる。
「私が何したっていうの!あなた達を怒らせるような事した!?」
叫んだ瞬間、小夜は背後から突き飛ばされ机と共に転倒した。
振り向くと、クラスのリーダー的存在のアイリが、いつも一緒にいる子分のような生徒二人と小夜を見下ろしていた。