夏季は一人で脳内をパニックにしていたが、そんな事に気付きもしない詩織は手を振りお御堂の扉に向かう。
「それじゃあ、私は仕事があるから」
「行ってらっしゃい」
お御堂を出て行く詩織を雪乃と見送り、お御堂には二人しかいない。
お御堂という神聖な場所だからだろうか、それともマリア像に見守られているからだろうか、二人っきりになった途端中がすごく静かに感じる。鼓動の音も、息を吸う音も吐く音も聞こえてきそうなほど。
いきなり二人になって夏季の緊張はピークに達して、手も汗ばんできた。何でこんな緊張してるんだろ。もともと人見知りする性格のせいもあるだろう。
詩織が出て行って数十秒も経っていないのに、沈黙に耐えられなくなった夏季は思いきって声を出した。
「それじゃあ、私は仕事があるから」
「行ってらっしゃい」
お御堂を出て行く詩織を雪乃と見送り、お御堂には二人しかいない。
お御堂という神聖な場所だからだろうか、それともマリア像に見守られているからだろうか、二人っきりになった途端中がすごく静かに感じる。鼓動の音も、息を吸う音も吐く音も聞こえてきそうなほど。
いきなり二人になって夏季の緊張はピークに達して、手も汗ばんできた。何でこんな緊張してるんだろ。もともと人見知りする性格のせいもあるだろう。
詩織が出て行って数十秒も経っていないのに、沈黙に耐えられなくなった夏季は思いきって声を出した。


