私が顔を上げると、優祐の顔が近付いてきた。
「ゆ、うす………」
これは、私の頭の中の想像ではなくて、本当に私の目の前で起こっていること。
優祐の名前を呼ぼうと思ったけど、あまりにも真剣な優祐の顔に驚いて、私は思わず口をつぐんだ。
…このうるさすぎる鼓動、優祐に聞こえてないよね……？
その時、私の唇に、柔らかくて温かい感触がした。
あ、私…、キスされたんだ。
ふとそう思うと、私は優祐に抱き締められていた。
「…ごめん。勉強するだけだったのに」
「ううん…」
優祐の声がすぐ真横から聞こえてきて、顔も見えない。
だけど、すごく温かい……。
「なあ…」
「え？」
「もう一回…いい？」
「え、え、え……」
優祐にそう言われて戸惑っていると、急に優祐の顔が見えてきた。
だけどそれは一瞬のことで。
気付くとまたキスされていた。
驚いたけど、私はゆっくりと目を閉じた。
最初は唇と唇を合わせるだけのキスだったのに、段々舌まで入ってきて……
深く甘いキスを、何度も何度も繰り返した。
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