「いっ、言えないよ、そんな…」
「ふふふっ。言わなくてもいいよ。私も同じこと思ってたから」
「え?…華恵も?」
「ここでは言えないくらい激しいこと考えてたんだー?エロいな〜、さおりは」
「ちょっとー!!違うってば!!」
「まっ、いいや。これで覚悟ができたでしょ?」
華恵は笑いながら私の肩をポンと叩いてきた。
「あとね、私も報告したいんだー」
「え?華恵が?何かあった?」
私がそう聞くと、華恵は嬉しそうに私の耳に顔を近づけてきた。
「1組の市川くん。この前告白して、彼氏になったんだー♪」
ひそひそ話してるけど、やけにテンションの高い華恵のその一言に、私は目を丸くさせた。
「えっ!?うそ!?」
私が驚いてつい大声を上げると、華恵は右手の人差し指を口元に持ってきて、「しーーっ」と詰め寄ってきた。

