「…もしかして、マジで勉強しに行こうと思ってない?」
「え?そう誘われたよ?」
翌日。
国語の補習でたまたま華恵と一緒の教室になって、私は昨日の優祐との会話を華恵に話してみた。
「ちょっと、他に何も感じない?」
「…何を?」
華恵は私の話から何か感じ取ったようだけど、何のことだかさっぱり分からない私の頭の中は『???』。
「親もいない家に彼女上げるってことは…」
「…ことは?」
「ちょっとは考えなよ、さおり。ほら、漫画ではどうなってる?」
「また漫画ぁー?」
「漫画で考えたら、さおりだってすぐ思い付くでしょ」
「え〜?」
華恵に言われて、私は仕方なく漫画に置き換えて考えてみることにした。
ええっと…
彼氏が、親がいない自分の家に彼女を上げる。
親がいないから、彼氏と彼女、二人きり。
二人きりってことは……、、、
「げほっ、げほっ」
「さおり!何思った???」
わ、、、私としたことが不覚なんだろうか…?
抱きしめ合うとか、キスするとか、不純なことしか思い付かなかった……。

