うそ…!?
同じ高校!?
もしそんなこと叶ったら……
嬉しい!
嬉しすぎるよ!!
「ホントに…?私、優祐と同じ学校、通ってもいいの…?」
「…ただし、二人とも受からないといけないけどな」
「頑張ろうよ!!それで、どこの高校がいいの?」
「あ…、考えてなかった」
「えーーーーっ!?」
せっかくいいムードだったけど、私達はまた焦って、受ける高校を探さなければならなくなってしまった。
「優祐って、私より成績いいじゃん。びっくりした…」
「まあな〜。要領いいのは俺の得意技だし」
結局まずは二人の成績が分からないといけないという話になり、私と優祐はお互いのテストの成績表を見せ合うことにしたんだけど……
優祐が私よりも成績いいことにびっくりして、志望校どころじゃなくなってしまった。
私はいわゆる『中の下』なんだけど、なぜか優祐は『中の上』あたりの成績をキープしているようだった。
「じゃあ何で私の宿題丸写ししてたの?あれ、間違いだらけだったでしょ?」
「俺は自分の当たる所さえやっときゃ、それでいいし。それ以外はセンコーに怒られない程度に体裁繕っときゃ…」
「自分が当たるトコ以外は私の写してたってこと?ホント、要領いいんだから」
ため息をつきながら優祐に成績表を返して、私は志望校の欄が空白のままの『進路調査票』とにらめっこした。

