改訂版・時間よ、止まれ。






優祐が、女の子ととっかえひっかえ付き合ってる…?





そんなこと、あるわけない。





だって、優祐はそんなに軽い人じゃないのに……








「コラッ!和幸。私が寝てる間にアンタこんなトコにいたの?あることないことさおりに吹き込んでんじゃないわよ」



「あっ、美奈っち」






通路を後ろから歩いてきた美奈は、私達の後ろに座っていたサンタの綺麗にセットされた頭を見事な音と共にはたいて、通路に引きずり出した。






「ちょっと、中原!交替!!やっぱりさおりは私が守るわ。また和幸が寝たら来てよ」



「えーーーっ!まだ話は終わってないぞぉ、美奈っち」



「どうせろくな話じゃないんでしょ。自分の好きな人がとっかえひっかえ女と付き合ってるなんて、誰が聞いても悪い話じゃない?」



「マジ俺サッカーつながりで聞いたんだって。確かな筋だから間違いないぜぇ〜」



「あーーー。中原、早くコイツを連れ出してよ」



「ごめん、近藤さん。ほら、サンタ。席に帰るぞ」



「俺全然話し足りないんだけどーっ!!しゃーねーから付き合えよ、ヤス」



「はいはい。とにかく移動な」








そうして中原くんがサンタを連れ出してくれたんだけど…





私はまだ、サンタから聞いた言葉に動揺を隠せないでいた。








うそ…


うそだよ…




優祐が、そんな軽い男になってるなんて…








絶対に思いたくない。