外に出ると、すでに陽は傾きかけていて、夕方の涼しい風が頬をなでた。
私はとにかく優祐の顔が見たい一心で、公園に向かって走り出した。
公園に着く頃には、息が切れていた。
呼吸を整えながら公園の門をくぐると、中ほどのベンチに座る優祐らしき男の人の後姿が見えた。
「ゆ…、優祐……」
私がその後ろ姿に声をかけると、彼の頭がゆっくりと振り返った。
「…さおり」
「えっ!?優祐?その顔……」
私は驚いて、慌ててベンチに駆け寄った。
優祐の顔には、顔を覆い尽くさんばかりの大きな絆創膏やガーゼが貼られていた。
目も青く腫れてるし、顔だけじゃなく手足にも包帯が巻きつけてある。
何で優祐が、こんな大ケガ負ってるの!?
「何があったの?何でこんなことに……」
「ああ…このケガのお陰で、午前中からずっと病院行っててな。それで補習出れなかった」
「…大丈夫?まだ痛い?」
「ちゃんと検査して、手当てしてもらったから。…話したいから、隣座って?」
「あ…、うん……」
私は優祐に促されるまま、ベンチに座った。
近くで見たら、ますます優祐が痛々しく見えてきた。
コレ……、絶対ただごとじゃないよ。

