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「……おり。もう!さおりってば!!」



「え…?あっ、華恵…」



「補習終わったよ。帰ろうよ」



「うん…」






翌日。





確かに昨日、『明日学校で』と約束したのに、優祐は何故か学校に現れなかった。






強制じゃないとはいえ、優祐は今まで補習休んだことなかったから、私はショックを隠しきれなかった。






また国語の補習で一緒だった華恵に声をかけられるまで、私は補習が終わったことすら分からないまま机に問題集を広げて、ただボーッと座っていた。








「ほら。片付け手伝うから立ってよ、さおり。でも、新井が補習休むなんて、珍しいんじゃない?普通の学校の時も休んだことないって聞いたけど…」



「うん…。昨日電話で話した時は元気そうだったのに」



「サボリ?…いや、さおりを残してサボるような新井じゃないか」



「あっ、華恵ありがとう。あとは自分でするから」