そう言って扉の向こうに消えていったのが、15分程前
もうっ!
「ただ単にやりたくなかっただけでしょっ?」
一人、残されたリビングでぶつくさ言いながら、
聞こえ続ける、シャワーが床を打つ音に、高まる鼓動
それを誤魔化すかのように、
床に広がった水滴を雑巾で拭う
時刻はなんだかんだで、23時過ぎ
というか、0時に近い
「…っ!早く拭いちゃわないと!」
壁時計の長い針が“9”を指している
ちょっとまったりしすぎたっ!
0時過ぎまで奏斗の家にいることなんて日常茶飯事だし、別にそこについてはどうでもいい
けど!
「おばちゃん達帰ってきちゃう!」



