「ここ…か」 一段と眩しいその敷地に、俺はやっと片足を踏み入れる。 ─…少しずつ、でも確実に、近付いていく距離。 「うわー…すっごいな…」 どこもかしこもクリスマス用のオーナメントが、時に賑やかに、時にロマンチックに、その場その場を盛り立てている。 ただ、美しく。 …そー言えば、心愛も昔からは弱音とか甘えを口に出さない子だったな。 いや、しょっちゅう言ってたはずなんだけど、いつからか口に出さなくなっていって… ─…甘えてたのかな、俺が。 そんな心愛に。