「すいませーん。この場所に行く場合って…改札、どちらになりますかね??」
改札を抜ける前に窓口にいた女性に、ポケットから出した携帯を開いて、打ち込んでいた目的地を示す。
ヒカリは本当に知らなかったらしく、みみちゃんに連絡して聴いてもらったんだ。
「此方でしたら、西口を出て頂ければすぐに案内の看板が見えて参りますので、そちらを頼りにお進みください。」
「御丁寧にありがとうございます!!」
─…また1つ、愛に触れた
柔らかく優しい笑顔を向けてくれた女性に、俺も負けじと、愛を振り撒く。
シルバーの携帯を閉じる前に目に止まった待受画面。
─…ヒカリと、心愛
「ふっ、俺も相当親バカだな」
どうしたって顔面ユルユルだ。
そんな自分に溢れてしまった笑みを隠そうともせず、携帯を大事にポケットにしまって、再び人の群れに戻っていく



