“無理矢理にでも…”



そう思ったけど、やめた。





自分の都合ばかりじゃなく、

心愛の心も、ちゃんと考えなきゃいけねぇんだって、知ったから









─…なのに







次の日もその次の日も。




俺たちの間に阻まれた1枚の冷鉄な扉は

ただただ堅く、重く閉ざされていて



そのドアが開くことはもちろん、






そこから心愛が、顔をひょっこり覗かせることも、なかった─…