だけどその日、 心愛に好きだって伝えることは、 なかった─… ─… ──… マンションの呼び出し音鳴らしても、アイツじゃなくてばーちゃんが出て、 『あら〜、ごめんなさいねぇ?あの子寝ちゃったみたいなのよ〜』 耳にキンと刺さる、眉をしかめるほどの甲高い声が 俺が家に入ることを、拒んだ