─…俺には、やんなきゃいけねぇことがあんだよ。




「えっ?!奏斗くん帰っちゃうの!?」




椅子をガタンと引いた俺に気付いたらしい、木下センパイ




立ち上がって見下ろすと、

でけぇ目をさらに見開いて俺を見上げていた





「奏斗くんはほーんと心愛ちんが好きなんだねぇ〜?


いーなぁ、美奈もそんくらい誰かに愛されたぁ〜い!!」





俺が心愛を好きとか、当り前じゃね?






田端センパイの言葉に口の端をあげて




「ま、そーゆうことっす」



一言だけ残し、その場を後にする。