扉の横、鉄格子が備え付けられた窓から中を覗いていると、


このマンションの住民が通りかかり、不審者じゃないか否かを定めるような目付きで俺をみてくる






はぁ?んだよ?


なんでこんな見られなきゃいけねぇ訳?!








「……ちっ」



心愛のことでムシャクシャしてた俺は、そんな些細なことで苛立って


感情が舌打ちとなり、こぼれた





鞄どーすんだよ?!


窓から押しこもーと思ったけど見られてたらできねぇよ




…くっそ!!





右肩に僅かな重みを背負い、

身を翻し自分家の扉へと歩を進める




掴んだドアノブを、強引にこじ開けた