『好きだ』って伝えようとしただけなのに




それさえも叶わない

うまくはいかない




言うことすら、できなかった










ふぅ。と息を吐き出し、


心愛に置いてけぼりにされ、寂しそうにコンクリートに寝そべってるスクールバックに手をかけたとこで、




「あっれぇー?奏斗くんじゃなぁーい?」




妙に明るい声が俺の名前を呼んだ








─… だりぃ



今の俺にとって、無駄に気力を蓄えた声は勘に障るだけ。


意味のないイライラを誘発させるだけだ