「…………」 あぁ、思ってんだよ 思ってんのか? じゃ、なくて 俺はアイツ、心愛を… ─…“誰にも渡したくねぇ” って、そう思ってる 黒板の上の、黄ばんだ壁に掛けてある、秒針が止まった時計を見上げたと同時に 予鈴が鳴って 「…どうすっか」 モソモソと腰を上げた