頭の中に思い描く、

楽しそうに家族の話をする、心愛の笑顔







「………」



ダメだ、わーかんねぇ


ま、女も反抗期ってもんがあんだろ







足をズルッズル引きずる俺の横で


不機嫌真っ只中の心愛と歩く学校までの道のりに、会話なんてもんはなく



「あー、さみ」



1人呟く俺の声が行き場を無くし、


虚しさが、冬の寒さをよりいっそう際立たせた