「……ですよね」
現実はそう甘くない、ってね
キレイに塗り上げた爪をかざしたみぃに、当たり前のことのように即答された
ちょっと泣きたい。ぐすん
肩を落としながらみぃの席の前、つまり自分の席のイスに腰を下ろす
もちろん、奏斗のかばんは抱き締めたまま
抱き枕並みにハグしちゃってますけど
だってだってだって!
実物はさすがにハグとか大それたこと、自爆的すぎてできないけど
かばんなら、ねぇ?
あぁ、あたしってやっぱり変態
「あの赤毛なんとかなんないかなー?目立って目立ってしょうがないっつーのー!」
『朝だってさぁ…』
と、あたしが呟くと、みぃの目が怪しく光る



