「あっははー!逃げられてやんのーっ!」 「だよね?逃げたよね?絶対今、逃げたよね?!」 「とか言ってニヤケてますけどー」 「うっそ!」 みぃの言葉に奏斗のかばんを右手で抱き締めたまま、逆の手で左頬の熱を確かめる 「バレタかなっ?」 ふわっと香った奏斗の匂いにニヤケたこと そして、あたしのキモチ… バレタならバレタで、いい “ただの幼なじみ”っていう関係から抜け出せるのなら… 「いや、ないでしょ」