ギィッと軋むドアを押して静かな空間を抜ければ、苛立ち混じりに改札を通っていく人々 そんな中、1人ノロノロと階段のはしっこを降りていく 「…………」 あの日、隣の部屋に奏斗は居なかった それでも、会いたくて会いたくて。 探し歩いた やっと見つけた横顔は、 『かな…っ』 ─… 奏斗1人じゃなかったの