2階に住むあたし達の部屋は、下が駐車場でその部分がベランダになってる

だから、確かに他の階に比べると、倍以上に広い



けど、


「しないでしょ、普通…」


ベランダを渡って、窓からくるなんて




そう思いつつも、『奏斗ならありえちゃうかも?』と、納得しかけてるあたしもいて。



なにより、


遠い意識の中で感じた感覚が、事実を物語っているような気がした




「……っ!」



奏斗…

会いたい…っ




無性にそう思った




ふっと反射的にデジタル式の置き時計を見ると、まだ、18時前


寝てた時間なんて、やっぱり1時間にも満たないんだと頭の隅で感じながら、奏斗の家に向かった