………転校… 「っ…えっ?」 やっと出した声は、少し掠れて弱々しくなった。 「両親が離婚するんだ。母親が仕事に専念したいらしくて… 俺は母親に着いて東京へ行く事になったんだ」 「東京…」 決してここから近いわけではない場所。 考えた事無かった… これから卒業まで同じ学校で学べるのが普通だと思っていた。 呆然としている私に、 永井君は追い討ちを掛けた。 「新垣……別れよう…」 暗くなった空に響いた言葉。 離れ離れになる事に対して、永井君が選んだのは…… 遠距離恋愛では無く、別れだった。