「私ね、永井が好きだから…隣の席になれた時嬉しかった。
『絶対落としてやろう』
って思った」
浜田さんはフッと寂しい目で笑った。
「だけどさ、永井…私の話聞いてるようで、時々チラチラ別のところを気にしてて……それが新垣さんだった。
意識して見てたら、お互いに気にしてるみたいだったから、怪しいと思ったら……二人でこっそり帰ってた。
だから付き合ってる事に気づいたんだ…
『周りに言えない様な関係なら壊しちゃえ』って思ったけどさ………
あまりに永井が新垣さん見てるから…
新垣さんに賭けたんだ。
脅しで負けるような子なら、容赦しない。
でも、受けて立つような子なら諦めようって……」
「意地悪な事言ってごめんね」と浜田さんは小さく言った。
