気にしない…何でもない…
そんなフリをして、目の端では新垣を見る。
何だか日に日に渡辺と打ち解けて来たのか、前は渡辺に話を振られると驚いてたのに、笑顔で対応している。
渡辺も打ち解けて貰えて嬉しいのか、新垣をあだ名で呼んで、新垣に沢山話かける。
俺と新垣では今出来ない事を、渡辺と新垣は自然としている。
―渡辺君って凄く元気だよね。
周りの人もつられて元気になれそうなくらい―
前に夕日の中そう言ってた新垣。
前は、自分の友達を素直に褒めてくれたから嬉しかったんだ。
あいつは、人から誤解されたり、利用される事があるから……
「仲良くしてやって」とは言ったけど、
今はそんなに仲良くして欲しくない思いがいっぱい。
新垣はその人をちゃんと見てくれる子だから……
だから渡辺がそれに気づいたら…――

