その人物を見上げれば………




「なっ永井君!?」



私を引っ張った相手は永井君だった。




空き教室では私と永井君しか居ないので、私の声が教室内に響いた。




「新垣、おはよう」


笑顔で挨拶をされれば、つられて「おはよう」という言葉が出てくるが、

永井君の行動がわからなくて、頭に「?」を浮かべる。






「それでさ……


これ何?」








ズイッと目の前に出されたのは永井君のケータイだった。




画面に、今日の朝私がメールした内容が書いてある。






「えっと……永井君はやっぱり男女からの人気者だから、

だからその…私と付き合ってる事が知られたら、凄い反響を呼ぶんじゃないかなって……」