永井君は私を見て、ニコッと爽やかに笑った。
「他の奴らと遊んでて、帰りに下駄箱覗いたら靴がまだあったから待ってた!
図書委員だったんだ?」
永井君は私の前まで歩いて来る。
「そう、お蔭様で利用者も増えてくれて…片付けがちょっと大変」
私が嬉しそうに話をすると、永井君も嬉しそうに「そっか!」と答えた。
「遅いし、殆どの部活も終わってるから人も残ってないし、
一緒に帰ろう?」
うっ…嬉しい!!
私は嬉しさからコクコクと頷いてから、クルッと弥生ちゃんに振り返る。
「弥生ちゃん、3人で…」
「なに馬鹿言ってんの!2人で帰んな!」
途中で言葉を遮った弥生ちゃんは、私を軽く押した。

