今にも泣きそうな声で
 「拓哉に何たぶらかしたのよ!」
 拓哉??誰それ?たくやたくや……。あぁ。さっき告白してきたヤツか。で何?元カノなわけ?
 「何もしてないですけど?あなたの彼から告白してきたんですよ?しかも、セフレになりたいと」
 「バシッッ!」
 「っってぇな何すんだよ!!」
 「さいってい……」
 とうとう泣きだした。と同時に頬を叩かれた。
 「てめぇみたいなヤツだから拓哉ってやつもてめぇをフったんだよ!そんくらい分かれよ!」
 「香恋。その辺にしといて方が良いって」
 この子は友達の綾小路結城。小学校ン時からの同級生。
 「わかった……」
 どうもあたしは暴力を振られると性格が変わる。暴力を振られると、結城が言うには暴力的な発言。態度になるらしい。
 でも自分ではわかるけど、結城の前だと甘々になっちゃう。
 このことから、みんなには『お姫様』と呼ばれている。
意味分かんないし。
 「ゆーきー」
 「ん??」
 「あたしを変えてくれる人。この世にいないかなぁ?」
 「香恋はお姫様だから、白馬の王子様?」