一つの心



「佐伯くんと私は、立場が違う。佐伯くんはモテモテで注目されてる。でも私はそれを遠くから見つめる側…。そんな私に勝ち目なんてない…」


ムニッ


ほっぺをつねられた。


「ばか!!回りの目なんて関係ない。それを決めるのは佐伯本人でしょ?そんなバカなこと考える暇があるなら、自信持ちなさい!」


「ひほ…」


本当は美穂と言いたかった。


「ね!」


「…ん…うん!!」