君が教えてくれたこと

僕達は、由梨の家の前に集まっていた。
「もう、卒業して六年経つんだな」

「あぁ。俺達が出会ってから、来年で十年だ」

「なんか、緊張するな」

「なんでだよ」
「じゃあ、鳴らすよ」

「おう!」
「あっ、花ある?」

「持ってるよ」
「お供え物は?」

「あっ、私もってる!」
「今、何時?」

「十五時くらいじゃない?」
「なんか、緊張して腹減って来た」

「あっ、お菓子持ってるよ」

「それ、由梨のお供え物だって!」
「もーうるさい!!」

「ごめん・・」
「じゃあ、鳴らします」
僕は、ゆっくり目を閉じて深呼吸をした。
あの頃の由梨に、また会える。
僕が、またゆっくり目を開けると、折越さんが代表して、由梨の家のインターホンを鳴らした。