屋上への階段を勢い良く駆け上がった
丁度階段の折り返し地点でケンジの声がしたから、うずくまって隠れた。

はぁ...はぁ...と息がきれる

屋上なんてベタな場所すぐ見つかる...

もうケンジの姿なんて見たくない。
擦りきれた気持ちが更にジリジリと熱くなり鼓動は速くなった。
目からは抑えきれなくなった涙が溢れた。

こんな姿誰にも見られたくない
こんな惨めな自分知られたくないよ...

パタパタと階段を昇る音がした

見つかった...!

焦って涙を袖で拭った。

目に映った貴方は
余りにも私の世界とは別次元の人でした。