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いつしか、
空には輝く星でいっぱいになっている。


エルはぼんやりと、空を見上げていた。

エルの頭の中では
先程の重大な、
旅に出るという事実がぐるぐるとフラッシュバックしている。


(仲間と一緒に旅にでる‥‥か)


エルの心は様々な色で混ざり合っていた。


今まで
余り関わったことがない人達と仲良く出来るのかな。


もし仲良くなっても、いつかは離れていってしまうのかな。

「隣、いい?」


「‥ショウ」


隣を見ると、
ショウが聞くよりも早く、ドシンと腰を下ろしていた。


「なんか、いきなりだったね。
オレ、めっちゃビックリしたもん」


さほど驚いた顔もせず、あっさりとショウが言う。



「うん。あたしもビックリした」


「ま、そんなに悩むなって」



付き合いが長いだけあって、ショウにはお見通しのようだった。



「・・・うん。
あたし、ショウの言う通り悩んでるかも」


エルの手に自然と力が入る。