貴方と一緒に過ごす時間はとても楽しかった。
気づけば一緒に食事に行ったり、飲みにいったり。

まるで恋人の様な感覚に陥っていたのかもしれない。

貴方は覚えているかな?
5回目食事に行った夜の事。
私は貴方がどんな顔をするのかが見たくて『帰りたくない。』って言ったよね。
貴方は真剣な顔で
「何いってるの?帰りなさい。家族が心配するよ。」
っていったよね。

貴方は優しい人だからちゃんと他の人の事も考えて言ってくれた事。
貴方しか見えてなくて、他の人の事なんか考えられにかった私は自分が情けなくて涙が溢れた。

でもね、あの時の″帰りたくない。″は本気だったんだよ。

私の生きてきた人生のなかでもかなり大きな賭けだった。
何故か自分が否定されたみたいで次々と涙が溢れて止まらなかった。
そんな私が泣き止むまで貴方は付き合ってくれた。
私が落ち着くまで話を聞いてくれたよね。

―ありがとう。―