以来、華鈴は理子の無二の親友となった。

どんな時も行動を共にしていた。

彼女のオカルト好きを知る事になったのも、程なくしてからだ。

ある病院の地下病棟で行われているという人体実験の噂、自殺した女生徒が甦って自分を死に追いやった男性教諭に復讐しに来るという噂、海外で起きたという人間を暴徒化させるナノマシンによる大虐殺。

どれもこれも眉唾な、SFだかホラーだかわからない都市伝説紛いの話だったが、理子はそれでも楽しく話を聞いていた。

生き生きと話をする華鈴の笑顔がとても好きだ。

怪しげなオカルト話を仕入れる度に、理子をあちこち引っ張り回して振り回す。

目の回るような毎日だけど、それでも華鈴との毎日は新鮮だった。

今でも思うのだ。

入学式のあの日、華鈴が声をかけてくれなかったら、私はこうして学園生活を送っていなかったかもしれないと。