秀一は雄大の顔を見る。

「雄大、実はな…内緒にしてたんだけど、俺、ヒーローなんだ」

「え?」

雄大が目を丸くする。

「この街が怪物に襲われてるから、雄大やみんなを助ける為に来たヒーローなんだ」

「ほ、ほんとっ?」

疑いもせずに秀一の言葉を鵜呑みにする雄大。

「だから俺はこれから変身して、あの怪物になったライオンもやっつけるんだけど…決まりがあってな。変身するとこは誰にも見られちゃいけないんだ」

震える膝を雄大に悟られてはいけない。

俺が恐怖に震えている事を知られたら、雄大はきっと不安になるだろう。

気づかないでくれ、雄大。

このまま…このまま俺を信じて逃げてくれ…!