「…っ!……い!


<font size="4">坂井っ!</font>」


「え」






半開きにしていた(なっていた)口を慌てて塞ぎ
前に向き直った。




「も〜
さっきから呼んでるのにぃ」


地毛の茶色い髪をくるくるいじりながら、りーちゃんは口を尖らせている。



「ごめんごめん!」

「なーに見てたの?」



と窓の外を覗き込みながら、沙耶ちゃんは聞いた。






「アレ」






私が指をさした先には
ドッチボールをしているクラスの男子達。



「何々、クラスの男子?」


坂井、誰かに恋したか〜?と悪戯っ子のような笑顔で七海が言った。