甘くも苦い誘惑に溺れて



「……もう一人居たの?」


「…し…知りませんっ!!もうしませんからっ…み、見逃して下さいっ」


「嫌よ。あなたの言葉なんて、あてにならないわ」




片手を離して携帯電話をポケットから取り出そうとした時男が私の手から逃れて逃走しようした。




「ってぇな……お前…」




はっと気付いた時には大通りへ出ようとした男がぶつかったのはさっき、反対側の歩道を女と歩いていた彼だった…。