校舎側から見えないように、桜の木の影に隠れ芝生の上に横になる。


雲一つ無い快晴。


腕を枕にし、満開の桜を眺める。
たまに吹く風に枝が揺れ、花びらが舞う。

舞った桜を目で追っていると


「眠い…」


眠気が襲ってきた。


暖かい春の日差しに、フサフサの芝生。
睡魔に勝てるはずもなくそのまま目を閉じ委ねた。





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「綺麗…」


寝ていると聞こえたソプラノ声。
声の主を見ようと目を開けようとするが、眠くて開かない。


このまま寝ようかと悩んだか、何故か声の主を見なければと思い眠いのを我慢し目をゆっくりと開けた。