「--ひゃっ…」
小さな悲鳴と共に胸の中に収まった葵。
群がっていた女子や、葵を狙っていた男子が悲鳴を上げた。
「何やってんの?」
「--えっ?」
「名札欲しいの?」
「---う、うん…」
真っ赤な顔を頷かせた葵。
そんな葵の耳元へ顔を近付け
「全部やる。
だから早く帰ろうぜ?」
「--っ…」
顔を俯かせた葵を覗き込むと
「ハハッ…」
更に顔を赤くした葵の姿におもわず口から笑いが漏れた。
「行こう?」
自分でも驚くほどの甘い声が出た。
これからのことを考えると浮かれているのかもしれない。
葵は目を大きく開き俺を見上げた。
--そんなに驚くことか?
見上げていた葵は笑顔を俺に向け、頷いた。
葵の手を引き、正門まで続いている花道を通り正門へ向かった。
「葵ちゃーーーん!!心くーーーん!!またねぇー!」
聞き慣れた声が聞こえ葵と共に振り向くと未来と一樹の姿が視界に入った。

