----キキキィィィ…



死角から黒い車が走ってきて咄嗟にブレーキをかけたが…


--ドンッ!


一瞬何が起きたのかわからなかった。


吹っ飛ばされた瞬間に後ろに乗っていた葵を抱きしめた。


「----っ…」



言葉にならない痛みが体中を襲った。




「--っ…しんちゃん!?」


俺を呼ぶ声を聞きながら意識を飛ばした…










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「--ここは?」


目を開けると白い天井が視界に入った。


「いってぇ…」


体を起こそうとするが体がうまく動かない。


脇腹辺りで何かが動き、視線を向けると


「--あお…」


ベッドに顔を伏せ寝ている葵の姿。


「---っ…」


痛む体を無理矢理起こし、葵の頭を撫でると


「---し、しんちゃん!!?」


飛び起きた。