「--あお、勝った…」


「うん。」


「あおの声聞こえた…」


「うん…」


「応援してしてくれてありがとう。」


「--うん…」


「あお…」


「--うん…?」









「------好きだ…」






「---っ…」



彼の胸の中にいる私は、彼の鼓動と彼の温もり、匂いそして愛の言葉に酔いしれた。



--ずっと…



---ずっとこのままで…




「しん、ちゃん…」


「ん?」


「私も…」


「うん」


「----好きだよ。」



私の言葉と同時に背中に回った腕が強まった。
抱きしめられてるのが嬉しくて嬉しくて、グラウンド中が歓喜の声や悲鳴が響いていたことに気付かなかった。





長い間抱き合ってから気付いて、心から勢いよく離れるとふて腐れた顔の心を見て嬉しかったんだ。



そして、この体育祭で抱き合う行為は中学最後の体育祭まで繰り返され、その度に悲鳴と歓声がグラウンドに響いた----