「……紗理奈ちゃん、どうしたの?」
「あ、いたいた!あのね、報告に来たの」

報告……?

嫌な予感が、頭をよぎる。




「あたし、今から来季に告白してくる!」


彼女は一言だけ言うと、意気揚々と部室を出て行った。

言わなきゃ、本当のことを言わなきゃ。来季は私の彼氏だよって、嘘ついてごめんねって‥‥。

けれど私には、彼女を追いかける気力さえ残っていなかった――